カナダでわしも考える

齢54歳 カナダのオンタリオ州ペンブロークでカレッジに入って大工になろうとしています。ラーメン忘れた訳ではないけど。

小田巻蒸しって知ってますか?

  アトランティック地域4州内では移動は自由になってましたが 隣接しているノバスコシア州ニューブランズウィック州にて新型コロナ感染者が急増している事を受けて、この移動自由が制限され、島は再び鎖国状態に突入しました。現在島での感染者は1名ですが、この方は2週間前にノバスコシア州を訪れていて、週末にダウンタウンのレストランとバー、そしてスーパーに立ち寄っていたとの事でその時間にその場にいた人はPCR検査を受けるように要請されています。僕は幸い関係はなかったですが、店の従業員の一人が関係あるとの事でPCR検査を受けて自宅待機中です。先ほどのニュースではPCR検査受けた人の中で感染者はいない模様という事なので、ほっとしてますが、お店が近所やったのでいつ同様の事態になるかと戦々恐々としています。

 1月16日から始まる冬のイベント ウィンターダインのメニューも決まり、写真撮りも済ませました。昨年はシーフードグラタンとすき焼きディナー、チーズケーキでしたが、今年はもうちっと日本食的なものにしようかと思い、当初は茶碗蒸しとマグロカツ、ホタテを使ったロール、水菓子を予定していました。 が試作しているうちに、40ドルのコースなのにボリュームが足りないなと思い、茶わん蒸しにうどん入れたらどないやろという事で試作してみたらなかなかいい。 ネットでうどん入り茶わん蒸しで検索するとなんと『小田巻蒸し』という立派な名前もあり、調べて行くうちに、れっきとした日本食である事が判明しました。もうびっくりです。

 小田巻蒸しとは『うどん入り茶碗蒸し。 大阪・船場の商人がハレの日に食していたのが一般に広まったとされる。 麻糸を丸く巻いたものを小田巻(苧環)といい、茶碗蒸しの中のうどんをこの小田巻に見立て、小田巻蒸しと呼ばれる。 うなぎの入った「うなぎの小田巻蒸し」や、うどんの代わりに素麺を使った「素麺小田巻(そうめんおだまき)」もある。』のだそうです。 いったいいつ一般に広まったのか???ついでに茶わん蒸しラーメンも大阪にはあるらしい。こんど墓参りに行ったらぜひ食べてみたいものだけれど、まあ自分で作ればええだけの事。

 まぐろかつは、たまたま賄いでまぐろステーキを作ったら思いのほか受けて、手間もそんなにかからないので、変更。 ほたてロールはよくよく考えると生ものダメな人でもオーダーできるものがええので、まぐろついでにマグロの竜田揚げを手巻きにしたものに変更、デザートの条件はデザート担当者が休みの時でも誰でも準備できるもので、事前に作れるもので日本的なものを考えた所、カステラはどないという事になりカステラになりました。 なかなかいい感じです。 来年の1月16日から3週間ディナー時にこのセットがおめみえします。

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ウィンターダイン 40ドルコース

 

200キロオーバーの本マグロを出刃でさばいてみた その2

 捌いたマグロは頭と尾びれがない状態で208㎏ こちらの半身を赤身、中トロ、大トロに切り分けて、急速冷凍機で冷凍して全てを真空パックしました。 結果として、大トロと中トロとカマトロが26㎏ 赤身が39㎏ 血合い部分が11㎏ 骨とか中落ちとかヒレとかで28㎏ 合計104kgでした。

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104㎏の柵取り

 使える所が6割なので、まあまあ成功かな。あとは赤身の筋が強い所をどう使うかと血合い部分をどうするかかな。骨はとりあえずブロス取ってラーメンにしようかと思います。 ふう疲れた。。。

200キロオーバーの本マグロを出刃でさばいてみた その1

 朝から新型コロナが終焉を迎える可能性が高まったというニュースで起こされました。なんでこんなタイミングでぇ~・・・・と思いながら本日のメインイベントの準備を始めました。

 金曜日の朝に突然まぐろ捌ける?と尋ねられ、理由を聞くと隣の州で水揚げされたマグロを買うか、買わないか、購入した場合どうやって捌くかが問題なのだそう。どうやら隣の州ではまだまぐろが禁漁になっていなかったようで、金曜の朝に水揚げされ、連絡が来たそうです。もちろん答えはNO そもそも出刃と豚骨を切るのこぎりしかないのに、200キロオーバーのマグロを捌くというのもチャレンジすぎるし、万が一使いものにならんかったら、海のダイヤモンドが藻屑となってしまうしでそんな責任は取れないという理由からでした。 そしたらうちを含めて3社で共同で購入する形になるという事と捌くのは3社の内の1社の中華レストランの方が捌いて、僕は自分の所の取り分を切り分けるだけという事、価格が想像を超える安値だったという理由で了承しました。そしたら昨日、捌ける人がいないという事が判明し、今朝に至りました。

 昨夜からYOUTUBEで何度もシュミレーションを行い、なんとかなるかなーと思ってたら、まずとんでもない第一関門 箱の大きさは1.3mx2m 重さは氷も入って300kgぐらい、車から人力では降ろせません。 まずは箱を開け、少しづつ氷を取り出し、車の中で箱を解体し、なんとかマグロ本体を台車に乗っけてお店に持ち込めました。

 持ち込めたとはいえ、準備していた作業台には到底乗っける事はできず、あれこれやりながら最終的には、フロアーで解体する事になりました。使った道具は出刃、身卸し、のこぎりの3本

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使用道具

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解体開始

心の中では出刃じゃあ無理やろと何度も何度もつぶやきながらの解体、でもまあ200キロオーバーのマグロを解体するのなんて、一生に一度あるかないかやろと思い、ひたすら解体する事4時間、別の購入者さん用に上身を渡し、我々は下身と両カマを確保。サク取りと急速冷凍、真空パックは後日に、それまでしばし冷蔵庫で寝て頂く事にします。

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 そうそう今回骨も半分確保できたので、もう一度、今回は背骨のスープを作る事ができそうです。 これらを片付けたら今度こそマグロラーメンを作ってみよう。

 

 

 

 

本まぐろをドライエージングしてみた

 島はここの所最低気温がマイナスになり、小雪が舞う日々でしたが昨夜は本格的に降り今朝はそこそこの雪景色になりました。(午後には溶けてしまいましたが)。もう島には冬がやってきました。

 さて10月22日に購入したマグロの頭のスープですが、まだまだ頭は手に入ると思ったら、10月末で漁が終了となり、来年またおいでという事になりました。よってマグロの頭スープのラーメンは今回とったスープで今年は取り納め、大事にラーメン化しなくてはならなくなりました。とりあえず取ったスープは真空パックで急速冷凍してあり、仕事が落ち着いたら、少しづつ解凍して来年の商品化に向けて研究しようかと思います。

 そしてもうひとつ初めてドライエージングに挑戦した大トロですが、6日間じっくり熟成させ、6日目から握りと刺身で提供を始めました。

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6日目

 このドライエージングですが、冷凍すると美味しくなくなるし、かといって数日で全て完売するほど人気はないしで、どうしたもんかと考えてた時にネットで検索していたら、なんでも熟成させて提供する熟成寿司専門店の店主がいろいろな魚の熟成方法をYOUTUBEでおしげもなく公開されていて、それを100%参考にさせてもらいました。そのお寿司屋さんの名前は 大阪の熟成鮨利他さんで、今度帰国した時にはぜひこちらのお寿司屋さんに行きたいなと思っています。

www.youtube.com

 6日目から提供させてもらって、昨日で12日目

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12日目

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12日目 側面

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12日目 反対側面

 ドライエージングは冷蔵庫の風が当たる所に各面を順番にあててゆき、表面を乾燥させてゆき全体が乾燥してからは、カット面に風をあてるという方法です。乾燥した面は薄く削がないといけないので若干歩留まりは悪くなりますが、削いだ面も塩ふって軽くあぶればなかなか美味です。おそらく20日目ぐらいまでは使えそうなので、完売にはなりそうです。 あっそうそうエージングしたマグロは好き嫌いはありそうですが、僕的には旨味が全体にあふれてどちらかというとこちらの方が好きかも知れません。

 

 

大西洋本まぐろの頭を解体してみた。その1

 今年は本マグロ(ブルーフィンツナ)の価格が新型コロナの影響で値下がりしていて、去年の半値だとニュースに出ていたので、まだ在庫がたんまりあるけれど、自分たちが食べたいので、5㎏だけ購入させてもらう事にしました。といっても僕の目的は別にあり、島で解体される本マグロの頭は処理が面倒なので、ただ同然で取引されていると噂で聞いたので、この頭を使ってラーメンを作ったらどないやろと思った訳です。恐る恐る頭が欲しいとマグロ業者のジェイソンさんに聞いてみると二つ返事で頂ける事になり、本日入荷しました。 

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マグロの頭

 まぐろは昨日、水揚げされたもの(島周辺では釣りしか認められていないので、当然1本釣り)で500ポンドオーバーと言われたので、250㎏くらいのものだと思います。通常このくらいの大型であれば、頭もついて豊洲に送られるはずが、値下がりしている為に島でバラして、カナダ国内で消費せざるをえない状況なのでしょう、こんな立派な頭とトロが格安で手に入りました。

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トロ

 トロの方はしばらく熟成させて使うとして、(その状況もそのうちブログで書かせてもらいます)さてどうやってスープをとろうかな。さすがにマグロの頭でスープをとった事もなければ、まぐろの頭を解体した事もございません。このなの初めて~状態です。YOUTUBEでまぐろラーメン探してみたけど、スープの取り方を丁寧に教えてくれる番組はあまりなく、さてさて困った。 まあ今日は鶏のスープと豚のスープをとっている最中なので、明日からマグロスープに挑戦するとして本日はまずは解体に着手しました。

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解体1

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解体2

 実は半分カマの部分もおまけなのか付けてもらえたので、まずはカマトロを取り出し、あとは頭の身、ほほの身をとりつつ、皮をはいで目玉をくりぬき、えらを取り、舌を外し、だいたい解体が終わりました。昼休み中の2時間まるまる使っての解体、かなり疲れました。この中からスープを取る為には何を使えばよいのか、皮も使えるのか、舌はどうなのか、身は使わない方がええのか、まだまだ謎がたくさんあり、これから関係各所に質問しまくるしかないかな。 まあ失敗しても次があるので、気は楽ですし、新たな目標ができた喜びでいっぱいです。さてどんなスープがとれるかな。

 

プリンスエドワード島でバーガーラブ その2

  島一番のフードの祭典 バーガーラブが10月15日で終わりました。結果は明日の午後7時(日本時間の21日朝7時)にテレビおよびメインスポンサーのEastlinkのフェイスブックライブで発表があるそうなのですが、丁度、夜営業のピーク中見れるかな。 

https://www.facebook.com/EastLink/

 万が一1位となると、これから1年間同じバーガーを出さないといけないので困った事になる。初めての参加でしたが、実際慣れてないバーガーを45日間にわたって出し続けるのはかなり大変でした。まあきっと杞憂で終わるでしょうが、お客さんの中には僕らのメンチカツバーガーを気に入ってくれて何度もリピートしてくださった方もいたようで、これは来年も参加する必要があるなと感じてます。

 お店の方の結果ですが、45日間の販売期間で357個 実質営業日が33日でしたので、1日平均10個でした。 想定が1日平均2-3個でしたので、全くの想定外でした。始めた当初はいかに早く、ちゃんと中まで火を通して営業できるかと試行錯誤でしたが、最終的にはフライヤーでメンチカツが浮き上がってきたら、3/4ほど切れ目を入れて、その上にチーズをのっけて、1分半レンチンするとチーズも溶けて、その溶けたチーズがカツの中に入り込んで適度にジューシーさを保ちながらもきちんと中まで火が入る事が分かり、この方法で揚げたてで出すことができました。 この方法が確立するまでに半月以上かかり、最初の頃のバーガーは中まで火を通す事を考えすぎていて、低温調理で内部まである程度加熱してから、パン粉を付けてあげるという方法を取っており、これだと揚げると衣が簡単にはがれてしまうという欠点があったり、1日30食近く出た次の日などは、恐怖でたくさん準備してたら、あまり出なくてがっかりとか、いろんなことがありました。

 ほんとうにうれしかったことは島一番のインフルエンサーであり、シェフであり、カルナリースクールの先生であるILONAさんがインスタで僕らのメンチカツバーガーを絶賛してくれた事かなと、誉め言葉は『料理はシンプルが一番』という事で狙いはばっちりだったのではないかと思います。 そのシンプルバーガーはこれです。

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シンプルが一番

 さて結果はいかに。。。。

プリンスエドワード島でバーガーラブ その1

 今回からCOVID-19の集計はやめます。 島ではこの1ヶ月で海外からの帰国から14日間の隔離中に感染がわかった人が10数名でましたが、二次感染はないとの事で、新型コロナの影響はあまりないというのが正直な所です。

 8月初旬から店内飲食が始まり、戦々恐々としてましたが、新型コロナの影響はどこ吹く風で、もともとテーブル間隔をあけたり、バーカウンターを閉めてる分、お客様の数は多くはないですが、それを差し引いても、昨年とあまり変わらない状況が続いてます。

 冷凍ラーメンはウィズコロナ対策として始めましたが、その必要がなかったなと感じるほどですが、それでも冷凍ラーメンもそこそこ出て行っているので、これもほぼ成功だったかなと思います。なによりも冷凍ラーメンを初めて、スープをはじめ捨てるものがかなりなくなった事がなによりも助かっています。

 そしてもうひとつの大きな誤算がバーガーラブ。島の一大行事で、島中のレストラン、カフェがそれぞれのオリジナルバーガーで1ヶ月勝負を行うというイベントです。ラーメン屋さん兼寿司屋さんがそこに参入するのは少しお門違いかとは思いましたが、まだこの島にラーメン屋がある事を知らない人はおるやろという事で、店を知ってもらうという作戦で参加しました。 というか本当は4月1日から1ヶ月の予定が、ここでも新型コロナの影響で9月1日から10月15日に延期になりました。1日2,3個売れれば御の字と思い、1.5カ月分のバーガーパテを仕込み、真空パックにして瞬間冷凍して9月1日に備えました。 最初に作ったパテは最初の週で完売し、2週目もその勢いは止まらず、3週目に入って、やや勢いは止まった感はありますが、今日、島でも有名なインフルエンサーのシェフの方が食べに来てくれて、インスタにあげてくださったようで、明日からが少し不安です。

 この45日の間に何件のバーガーを食べられるかわかりませんが、週2-3件のバーガーは食べたいなと思っています。今年のバーガーラブは10年目の節目なので、従来は島産の牛肉100%のバーガーという条件がありましたが、今年は島産であれば、なんでもありとなり、うちでは島産の牛と豚を使っています。

 

www.peiburgerlove.ca

 今の所、自分の所の写真撮ってないので、次回にアップするとして、先日は店からほんの少し離れた所にある、Crafters Burger Co.というお店のバーガーを頂きました。

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Burger co

 ソースは甘い系でした。バーガーはジューシーでなかなかのあたりでした。このバーガーラブ、サイトから投票を行って、1位になった所はかなりの宣伝効果があるのと、1年間優勝したバーガーを出せるという名誉があるのですが、さすがにラーメン屋兼寿司屋で1年バーガーを出し続けるのは苦難なので、2位がええな~。それなりに宣伝効果もあるやろし。 ところで昨年の優勝者はうちの二軒隣のコーヒー屋さんの跡地に満を持して大型店舗を開店されました。次回はここのバーガーを試してみたいと思います。